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2022.10.27 「ジゼル」新国立劇場バレエ/小野絢子&奥村康祐

2022年10月28日

実は初日にも行っていました。

ジゼル小野絢子さん、アルブレヒト奥村康祐さん、ヒラリオン福田圭吾さん、ミルタ寺田亜沙子さん。

2度とも非常に素晴らしかったです。

路肩に咲く小さな花のような魅力で、誇り高いバチルド姫との対比が貴族のアルブレヒトを惹きつけたことが手に取るようにわかります。

消え入るように命を終えたジゼルは、アルブレヒトの命乞いも人間が垣間見えた。

生きていた頃のきっと一番幸せであったであろう短い時間が死んでもなお心に生き続けていることがわかる小野絢子さんのジゼルでした。

奥村さんはよくお顔の表情も拝見しましたが、ちょっと可愛いから軽い気持ちで声をかけたわりに意外と本気になっているような感じ。

バチルド姫が高飛車でどうしても尻に敷かれそうな感じだし、パパも貫禄あって怖そうだし、マリッジブルーなのかな?

ジゼルに行く気持ちがよくわかるw

バチルド姫に「あなたその格好はなに?」と言われた時のマイムが秀逸。

「僕ちょっと村人のコスプレやってみたんすよーアハハ!」と言っているかどうかはわからんけどそんなふうに言ってから姫に手を差し出し、貴族の振る舞いでエスコートするところ。

一応体裁は取り繕うんだなとw

2幕の最後が先日は割と見切れちゃった席だったのであんまり見えなかったのですが、もう凄い嘆きようでしたよね?

あれだけ泣いてくれたらきっとジゼルも成仏できるのではと思うほどでした。

ヒラリオンについて最近思ったこと

ヒラリオンて私が幼い頃は、真面目なのに不遇で愛が伝わらないし、おまけに殺されちゃう可哀想な人カテゴリにいたんですけど…

最近見方が変わってしまいました。

彼、よく考えたら村人と一緒にいるところ、一瞬たりともないですよね…?

もしかして、村人からやや煙たがられていた存在なのかも…よく考えてみると村人から避けられているような感じがしないでもない。

一方的にジゼルのことを好きになって、頼まれてもないのに間違った正義感からにアルブレヒトの正体を暴いて…そしてジゼルの心臓を止めた張本人なんですよね。

そう思うと、現代の視点でもとっても恐ろしい男性に見えてきましたね。

だからこそ、ウィリーとなった女性たちも、彼のような男は到底許すことができず、沼に突き落としたのかもしれません。

むしろこの手の男性の被害者たちがウィリーなのかもしれないな、なんて思いながら見ていました。

久しぶりに上げた記事がこんな終わりになっちゃった。

  • この記事を書いた人

Satsuki Nosaka(乃坂皐月)

幼少期からバレエを習い、中学生の時に文化庁の日中国交20周年記念の中国公演に参加。大学受験とともにバレエをやめ20キロ太る。 宝塚歌劇はまんべんなく観劇。個人レッスンと中国時代劇でゆるく中国語学習中。先日念願のミニドラマ翻訳を行う。 本業はWeb関連会社の代表。 学生時代からの目標である満員電車に乗らないで生活することを叶え、Web業界でのサラリーマン生活の後、起業。

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